少し前の話になるけれど、千葉県南房総市の低山、「富山(とみさん)」に登ってきた。南房総の低山といえば「鋸山(のこぎりやま)」が有名だけど、斜に構えがちな僕はちょっとマイナーなところに行ってみたくなる。人でごった返す登山道や、頂上でのご飯なんて考えただけでゾッとする。
そんな具合で同じ千葉県の自宅から2時間近くかけて富山の最寄り駅「岩井駅」を目指した。
上総湊駅で乗り換え
内房線という路線に乗り、「上総湊(かずさみなと)駅」で乗り換え。ホームに屋根がなくて、待合室がポツンとある田舎の駅。同じように乗り換えの電車を待っている人がちらほらいた。みんな思い思いに時間を潰していて面白かった。子供がひたすらホームを往復していた。
岩井駅到着 登山開始
お目当ての岩井駅に到着。
誰もいない観光案内所とトイレとバス停、あとコミュニティセンターみたいなものがあった。おじいさんが靴を壁に叩きつけて泥を払っていた。
岩井駅の周りはすごく静かでいい。おじさんが靴を叩きつける「パーン!パーン!」という音が響き渡っていた。近くにある鋸山は観光地化していて人も多いのだが、こちらはほぼ人がいない。静かで人がいないところに行きたい願望が満たされる。
満福寺というお寺の門を横切って登山道へ。登山道の入口には、簡単な休憩スペースがあって、杖をレンタルできる。誰も休憩していないし、杖はたくさん余っていた。
富山の登山道は勾配がかなり急だった。どんどん登っていくんだけど、すぐに足が疲れてしまう。狭い山道でそこまで舗装されているわけではないので、THE登山をしているといった感じがした。
登山道から下を見ると、ちらほら民家が見えた。「ターン!」という空砲が時折鳴った。
ある程度上に行くと、下の景色が変わった。遠くに海が見えた。家があり、街があり、そこにいる人たちの生活があった。
カップラーメンでカロリー巻き返し
山頂に着いたのでお昼ごはんに。
今回は初めてクッカーセットを持参してカップラーメンを食べた。
塩分が汗をかいた体に染み渡る。山で食べているだけなのに、ここまで美味しく感じるとは。無理して重い荷物を担いで登った甲斐がある。
今回は食後に珈琲を用意した。ハンドミルとドリッパー、ドリップポッド持参の過剰装備。少しお湯がぬるかったけれど、特別感がすごい。思えば珈琲って家の中でしか飲んでいないなと思った。自然に囲まれて、空の下で飲む珈琲は最高だった。普段は珈琲を飲みながらスマホをいじったり、動画を流したりしているのだけど、今回はそれもなし。周りの植物を見たり、遠くの街並みを見たりしながら飲んだ。
下山、温泉、寿司、アジフライ
ご飯を食べて、下山開始。この日は午後から天気が崩れる予報だったので、少し足早に山頂を去る。この富山は勾配が急な代わりにコース自体は長くない。なので、下山はわりと短い時間で終わった。
とにかく暑かったので、この汗を流したい。ってことで、数駅移動して温泉へ。日帰り入浴が解禁されている場所が多く、結構すぐに見つかった。ザバッと汗を流して休憩。「これからどうしようか」と休憩所で話し合って、「せっかく漁港が近いので寿司でも行くか」となった。海が近い→魚がうまい→寿司がうまい 理に叶っている。
ここらへんはとにかくアジがうまいらしく、色々なところで推されていた。少しブレているけど、アジの握りたち。ネタがすごく分厚くて、旨味が暴力的だった。他のネタも美味しかったんだけど、アジは別格だった。一口でほおばると口の中がアジでいっぱいになる。幸せ。
アジといったらアジフライでしょということでアジフライも注文。寿司屋でアジフライってどうなのと思ったけれど、Google Mapのレビューではこの寿司屋はアジフライも絶品とのこと。
分厚くてふわふわ、アジの味がすごく濃いアジフライだった。
今回の登山は総じて初めてのことにたくさん挑戦した。カップラーメン、珈琲、寿司と登山にかこつけた贅沢を堪能した。
すごーく疲れたんだけど、充実感のある疲れだった。カロリーは残念ながらプラスだと思う。
千葉にはまだまだ楽しいところがあるな~。
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