村上春樹ライブラリーに行ってきた
6月の中旬。僕の会社では「好きなことしよう休暇」みたいな制度があって、急にポッカリ休みができた。
するべきことも、したいことも思いつかなかった。
そこで、ふと思いついたのが「村上春樹ライブラリー」
開館以来行ってみたいとずっと思っていたけど、行けていなかった。予約のページを見ると、平日なのでもちろん空いている。
何もしなくていい休日なら、憧れの空間でじっくり読書しても、誰も文句は言わないだろうってことで行くことにしてみた。
写真をそこそこ撮ったので載せていくけど、まだ行ったことがなくて、楽しみをとっておきたい人は戻っていただけると助かります。
村上春樹ライブラリーを求めて早稲田へ
村上春樹ライブラリーは早稲田大学の敷地内にある。
僕は早稲田大学に行ったことがないし、もちろん早稲田の駅で降りたこともない。コロナが流行って、大学は一般の人が入れなくなっているところが多かったし、下手すれば大学卒業以来、大学の中になんて入ったことないんじゃないか。
早稲田大学の中は思ったよりも広いし、大学生が多かった。コロナでリモート授業とかもうあまりしていないのかも。
なんか中高生が大学見学に来ていて流石早稲田といった感じ。
村上春樹ライブラリーへ
早稲田大学の構内を歩くこと5分ほど。人気の少ない場所に村上春樹ライブラリーを発見。
トンネルっぽい入り口で、なんかワクワクする。
受付を済ませてまずはB1を見学。B1は別に予約しなくても入れるんだけど、本棚の階段を見たら、降りてみたくなるよね。
エレベーターで2Fへ。期待していたよりもエレベーターは白くなかったし、BGMもなかった。
エレベーターを降りるとピーターキャットの椅子があった。誰もいないけど、エレベーターの横に座るのも恥ずかしかったので、ちょろっと撫でてあとにした。
「ジャズと文学」という展示をやっていた。
村上春樹の著作に出てくる音楽が解説つきで流れている。Apple Musicに登録していると、ライブラリーが作成したプレイリストを聞きながら展示を見れる。
ピーターキャットで使われていたレコードのジャケットや、当時の新聞記事なども展示されていた。ピーターキャットのマークが可愛いので、もちろんユニクロのチャリティーTシャツも買った。
広い空間で大きいスピーカーから流れる音楽を聴くの、すごくよかった。
地味にお気に入りなフロアマップ。かわいい。
羊男がいた。
オーディオルーム。数種類のソファーが置いてあって、音楽を聞きながらゆっくりできる。ソファーの座り心地がどれも素晴らしかった。村上さんの著作で、ソファーの座り心地のことが書いてあったものがあったはずなんだけど忘れた。とにかく、人が少ない、オーディオは素晴らしいと言う事なかった。
読書するための椅子もあったので、村上春樹と村上龍の対談を読んだ。確か絶版で手に入りにくかった気がしたので。この椅子めちゃくちゃよくて、本を読んでいるときの視界が、本以外から優しく遮断されて、活字に集中できる。上の出っ張りの部分が、目線にいい感じの影を落としてくれているからかな。
1時間半の滞在時間の割に見るものはそこまでないので、ゆっくり本を読めるのもいい。読書用の椅子はオーディオルームのすぐ横にあるので、かすかに音楽が聴こえてきて優雅な読書タイムが過ごせる。
今回読んだ「ウォーク・ドント・ラン」は対談本。まだ、数作品しか発表していない当時の村上さん(二人の)の言葉が読めてよかった。時代の流れとか、創作への姿勢とか、人の創作物から受けるモノとか…村上龍の作品はあまり読んだことがないので、手を出してみようかな。
橙子猫(オレンジキャット)でカレーを食べた
滞在時間ギリギリまで読書して、ランチの時間になったので、B1にある「橙子猫(オレンジキャット)」へ。
平日昼間だったので、かなり空いていた。ちらほらお一人様で来ている人がいて、みんな一人の時間を楽しんでいた。大学構内にこんな施設があったら、めちゃくちゃ入り浸っていたと思う。「あいつなら、橙子猫に行けば居るよ」みたいな行きつけを作りたい。
体に良さそうなカレーを食べた。アルミのトレイにのっていると、監獄の配色感が出て微妙な気持ちになる。野菜がたくさん入っていて味は普通に美味しかった。大学の外の飲食店はどこも大学生でお祭り騒ぎになっていたので、静かな場所で食べられて良かった。
食後にハンドドリップコーヒーを飲んだ。
バイトの女の子がその場でハンドドリップしていたので、かなり不安だったけど、そこそこ美味しかった。KONOのドリッパー使っていて、難しそうなのにすごいな~と思った。オリジナルブレンドの豆やマグカップも買うことができたのだけど、物欲が湧かない波が来ていたのでスルー。
カフェのすぐ隣には、村上春樹の書斎を再現した展示がある。
長い机いいな~Magic Keyboardスタイリッシュでいいな~と、眺めながらコーヒーを頂いた。雑文集の表紙のイラストが飾ってあって羨ましい。
村上春樹ライブラリーの感想
落ち着いた空間で、ご機嫌な音楽を聴きながらじっくり読書できて最高の時間だった。村上春樹が好きならかなり満足できる内容となっているだろう。でも、B1のカフェ「橙子猫」などは、別に村上春樹をそこまで好きじゃなくても落ち着けて、いい空間だと思う。定期的に演奏会や読書会も設けられているらしく、そういう楽しみ方も今後機会があったらしてみたい。
早稲田。まったく縁がない空間だと思っていたけど、26歳になるこの歳になって、このような形で訪れることになるとは思わなかった。みんなうるさくて、若かった。
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